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成人肺非結核性抗酸菌症化学療法に関する見解(2023年改訂)1)
  • 成人肺非結核性抗酸菌症化学療法に関する見解(2023年改訂)において、アリケイスは難治性肺MAC症に対する標準治療の1つとされている。
  • アリケイスの効能又は効果に関連する注意
    本剤の適用は、肺MAC症に対する多剤併用療法による前治療において効果不十分な患者に限定すること。
  • リファンピシンのMAC症を含む非結核性抗酸菌症に対する用法及び用量
    通常成人には、リファンピシンとして1回450mg(力価)を1日1回毎日経口投与する。原則として朝食前空腹時投与とし、年齢、症状、体重により適宜増減するが、1日最大量は600mg(力価)を超えない。
  • エタンブトールのMAC症を含む非結核性抗酸菌症に対する用法及び用量
    通常成人は、エタンブトール塩酸塩として0.5~0.75gを1日1回経口投与する。年齢、体重、症状により適宜増減するが1日量として1gを超えない。
  • クラリスロマイシンの非結核性抗酸菌症に対する用法及び用量
    通常、成人にはクラリスロマイシンとして1日800mg(力価)を2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
  • ストレプトマイシンのMAC症を含む非結核性抗酸菌症に対する用法及び用量
    通常、成人にはストレプトマイシンとして1日0.75~1g(力価)を週2回または週3回筋肉内注射する。年齢、体重、症状により適宜減量する。
※適応外使用について
本邦では適応外使用として、注射用アミカシン(AMK)、アジスロマイシン(AZM)、イミペネム(IPM)、クロファジミン(CFZ)などが使用されてきたが、日本結核・非結核性抗酸菌症学会 社会保険委員会からの申請により、社会保険診療報酬支払基金の審査事例として2019年に注射用AMK*1が、2020年にはAZM*2が、2021年にはIPM*3とCFZ*3が保険審査上認められることになった。
*1:
厚生労働省保険局医療課長, 厚生労働省保険局歯科医療管理官:医薬品の適応外使用に係る保険診療上の取扱いについて. 保医発0225第8号, 平成31年2月25日. http://jns.umin.ac.jp/jns_wp/wp-content/uploads/2019/03/2019313.pdf
*2:
厚生労働省保険局医療課長, 厚生労働省保険局歯科医療管理官:医薬品の適応外使用に係る保険診療上の取扱いについて. 保医発0226第2号, 令和2年2月26日. http://www.hospital.or.jp/pdf/14_20200226_01.pdf
*3:
厚生労働省保険局医療課長, 厚生労働省保険局歯科医療管理官:医薬品の適応外使用に係る保険診療上の取扱いについて. 保医発0927第1号, 令和3年9月27日. https://www.jspnm.com/topics/data/kaiin20211006B.pdf
REFERENCES
  1. 日本結核・非結核性抗酸菌症学会 非結核性抗酸菌症対策委員会, 日本呼吸器学会 感染症・結核学術部会: 結核. 2023; 98: 177-187.
  2. 厚生労働省保険局医療課長, 厚生労働省保険局歯科医療管理官:医薬品の適応外使用に係る保険診療上の取扱いについて.保医発0225第8号, 平成31年2月25日. http://www.hospital.or.jp/pdf/14_20200226_01.pdf
  3. 日本結核病学会非結核性抗酸菌症対策委員会:肺非結核性抗酸菌症に対する外科治療の指針. 結核. 2008; 83: 527-528.
  4. Kim JY, et al. Chest. 2023; 163: 763-777.
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